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電子書籍の今日と明日――だれが電子書籍で生き残れるか

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■AJEC編集教室を聴講して/エディット・伊藤 隆
                              2016.2.24
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いつも大変お世話になっております。
エディットの伊藤隆です。
一斉メールにて失礼いたします。

いかがお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。

先月の1月28日(木曜日)に行われたAJEC編集教室を受講してきまし
た。下記に、私・伊藤隆の「聴講レポート」をまとめております。
(よろしければ、少し長めで恐縮ですが、お読みいただけますと幸いで
す。)

講師は電子書籍研究の第一人者、植村八潮氏(専修大学教授)でした。
テーマは、「電子書籍の今日と明日――だれが電子書籍で生き残れるか」で
す。植村さんの講演は、パワーポイントに映し出された情報をもとに、ご自
身の経験や考えられていることなどを非常にわかりやすく解説されるという
ものでした。

植村さんは、現在60歳だそうですが、大学の学生との接点が多いためか、
服装、話し方、身振り手振り、話題、すべてにおいて若さの感じられる方で
す。

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【セミナー聴講レポート】
「電子書籍の今日と明日――だれが電子書籍で生き残れるか」
                    (専修大学教授 植村八潮氏)
                    
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電子書籍と一口に言っても、とらえる世代でイメージする「電子書籍」は異
なる。紙雑誌としてマンガを読む世代と、たとえば「comico」というマンガ
サイトを読む世代では、本を読むリテラシーが違う。

前者は、見開きページを一つの単位として作られた紙面で、後者は縦スク
ロールで読み進める展開で読みなれている。こういった場合、どちらが正し
くてどちらが間違いであるかという議論はさておき、ターゲットとなる世代
が、どんなリテラシーを持っているかを見極めることが大切だ、と言われて
いる点に、私は刺激をうけました。

私は40代で、どちらかと言えば紙の書籍を読むことになじんでいると自分
では思っていましたが、すこし冷静に自分の生活を振り返ってみると、ス
マートフォンで文字を読み飛ばしている時間も結構あることに気付きました。

小説などの読み物を読むことだけが、「文字に触れる」唯一の時間であると
錯覚していたのです。しかし、メール・LINE・フェイスブックなど、紙
に落とし込まない状態で文字を認識し、それで何とかなってきているという
感覚をもっている自分のことに、あらためて気付かされました。

植村さんが、「これからのデジタル関連の動きはますます活発に変化する。
人生の先輩が訳知り顔で若い人に向かって教えるという時代はすでに終わっ
ています。むしろ、若い世代に、今のデジタルコンテンツの使い方・求めら
れていることを教わる方に向かっているのではないでしょうか」と言われて
いたのが印象的です。

「電子書籍」という総称も、ひょっとしたらもう少しすると、とってかわる
名称が生まれるかもしれない、ともおっしゃっています。

それぐらいに「コンテンツ」をデジタル上で展開するプラットホームが変容
している。漠然と日頃からそのようなことを意識しておくことで、本質を見
極めつつ、大きく振り回されないように、デジタル媒体についての知識にア
ンテナを張り巡らせたいと思います。

教材の編集プロダクションに在籍する私の立場から言えば、教材を使用する
児童・生徒が日ごろどんな「デジタル生活」をおくっているかを想像するこ
とから始めて、デジタル媒体によって学習することに意欲関心をもたせ、ひ
いては学力向上の手助けになるデジタル教材とは何ぞや、と考え続けること
がとても大切ではないかと思うようになりました。

ぜひ、皆さまの「電子書籍・デジタル教材」に関するお考えやご意見などを
教えていただけますと幸いです。

(文責:名古屋本社 伊藤隆)