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新編集者/時代に合った新しい編集者像とは

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■視察・聴講レポートをお送りいたします。
                               2016.6.6
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いつも大変お世話になっております。
エディットの伊藤隆です。
一斉メールにて失礼いたします。

いかがお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。

5月19日・20日は、「第7回  教育ITソリューションEXPO」を視察、
19日の夜には、「日本編集制作協会(AJEC)/第1回 編集教室」を聴
講いたしました。

下記、よろしければ、簡単なレポートですが、ご一読いただけますと幸いで
す。

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●第7回  教育ITソリューションEXPO を視察して

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東京ビッグサイトにて、およそ700社近くの出展社による、デジタルデバ
イスを駆使したプレゼンテーションが行われ、会場内は熱気に覆われており
ました。

教科書会社・塾・新聞社・各メーカーが互いの強みを生かし、場合によって
は会社同士が力を合わせた「新たな提案」を、いろいろなブースから垣間見
ることができました。

デジタルの良さをたとえれば、「からだの中にあらたな血管を作り出すこ
と」ではないかと感じました。

血管を増やすことで、からだのきめ細かなところ・末端まで、ともすれば行
き届かないであろうところまで、血液を流すことができるようになりそうで
す。

デジタルによって、学習の機会不均等や、学力差のある学習者に対する一斉
授業の弊害などが解消され、動画などによる新たな学習理解の仕方・場面が
作り出されています。

課題はまだまだあるのでしょうが、デジタルによる教材・教具の可能性を感
じました。

来年は東京に加え大阪でも「インテックス大阪」にて開催されるとのことで
す。

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【セミナー聴講レポート】

「新編集者/時代に合った新しい編集者像とは」
           (株式会社コルク 代表取締役 佐渡島 庸平氏)
                    
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佐渡島庸平さんは、作家エイジェンシー「株式会社コルク」の代表取締役で
す。講談社に長く勤められ、モーニング編集部在籍中も別部署の書籍『医者
がトヨタを超えるとき』『空白を埋めなさい』にもたずさわります。そして、
同級生の死をきっかけにし、独立を決意されます。

今回のテーマは、「新編集者/時代に合った新しい編集者像とは」というも
のでした。時代の変化が激しくなる中で「新編集者」はとても大切な存在に
なるといいます。

欲しいものが簡単に手に入る時代に、読者・お客様は、何を求めているのか。
その疑問に応えるためにどうするか。

時代に合った編集者とは、「仮説」を立てて、具体的に「検証」⇒「実践」
⇒「反省」⇒「再仮説」という一連の行動ができるのだといいます。佐渡島
さんは、知り合いの編集者の具体例を下記のように話します。

ある編集者が、知り合いの杜氏のところで「甘く香り立つおいしい日本酒」
を飲んだ。その日本酒をもっと売り出せばきっと売れるに違いないと、その
杜氏に問題提起した。杜氏は「このお酒は絶対に外には出さない」と譲らな
い。理由を聞くと、このお酒は≪防腐剤を入れないお酒≫と決めていて、入
れたら味が落ちる。かつて防腐剤の入っていないお酒を売り出したら、トラ
ブルに遭い大変な目にあった。だから売らない」とのこと。

編集者は考えた。

お客様の自宅に届ける日を決め、決めた日に必ず飲むように制約をもうけ販
売すればどうか。杜氏は半信半疑だがOKを出した。すぐに腐ってしまう酒
を「期間限定の貴重なお酒」として売り出した。

この売り出しは大成功で、購入したお客様の反応は、
「この貴重なお酒に合わせて、ホームパーティーを企画した」
「おいしそうなお酒に合わせて、どんな料理を準備するかを考えるのが楽し
かった」といったものだった。

このように、編集者の「いろいろな情報のなかからどうしたら本当によいも
のを外部の人に伝えられるか」を発揮できる能力が、編集者としての存在感
につながるのではないか。

このことを佐渡島さんは「社会を編集する」と言われました。

魂を揺さぶる具体例を、枚挙に暇なく語られる佐渡島庸平さんは、ときおり
準備されたミネラルウォーターを飲みながら、メモ帳などを見られずにすら
すらと語られるのでした。

漫画家・作家のファンを作るため、ファンの期待に応えるため、日夜、ホー
ムページをはじめフェイスブック、ツイッター、LINE、メルマガを駆使
し、書籍だけではなく人や社会を編集し続ける佐渡島さんの語りに、大いに
刺激を受けた1時間半でした。

(文責:名古屋本社・企画ソリューション部 伊藤隆)