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「これからの編集の方向性 〜雑誌とWebの両立を求めて」

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■聴講レポートをお送りいたします。
                             2017.4.13
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新年度に入り2週目となりました。桜は例年より少し遅めの開花ということ
もあり,まだまだ楽しめるのではないでしょうか。

さて,今回は少し時間が経ってしまいましたが,先月3月23日に行われた
日本編集制作協会主催の「編集教室」を聴講しましたので,レポートを書か
せていただきました。少し長くなりますが,よろしければお読みいただけま
すと幸いです。

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●日本編集制作協会主催 第8回「編集教室」
日時:3月23日 18時30分〜20時
会場:DNPプラザ 2Fイベントゾーン
演題:「これからの編集の方向性 〜雑誌とWebの両立を求めて」
講師:河野 通和(こうの・みちかず)氏
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≪皆さんは視覚が閉ざされたまま,
パン屋でカレーパンを買うことがどれだけ大変なことか,想像できますか≫

……と河野さんはおっしゃいました。

河野通和さんは,中央公論社(現:中央公論新社)にて長く編集にかかわっ
てこられました。
とりわけ雑誌『婦人公論』編集長時代には,持ち前の人間力を発揮され,反
対を押しきって版型を大きくし,売り上げを伸ばされます。
その後,日本ビジネスプレス特別編集顧問を経て,新潮社『考える人』の編
集長を務められました。

河野さんは,編集長を務められた『考える人』のコンセプトである

「plain living & high thinking」
(シンプルな暮らし,自分の頭で考える力)【ワーズワースのことば】

を大切にされ,読者の嗜好や時代の要請を反映させようと,昨年の4月より
『考える人』の大刷新を試みます。

第1に,定価を約500円ほど下げ,ページ数を3割ほど減らし,本として
の重量を落とすこと。
第2に,『考える人』のコンセプトに沿ったコミュニティを作ること。
第3に,WEB上で,『考える人』主催のイベント・ワークショップを告知した
り,『考える人』のメルマガを発信したりすること。

冒頭の河野さんの問いかけは,『考える人』主催のワークショップで「シー
ンレス体験」をしたときのことを踏まえてのものです。

「シーンレス体験」は,青山一丁目のパン屋さんで行われました。
簡単にはお店の人に声がかけられない状況なのだそうです。
さわることができずに,どのようなパンがあるのかわからない。
そんな,ストレスがどんどん高まっていく体験を共有するコミュニティを構
築されました。

テレビやスマホの画面からときどき目をそらして,固くなった細胞膜をやわ
らかくするように,ワークショップなどにより,自分の頭で考えることを提
案したコミュニティを主催・実践されました。

3つの取り組みの成果は出て,発行部数は3割増,定期購読者も増えたのだ
そうです。

●「ウェブでも考える人」(「考える人」ウェブ版ホームページ)
<<<http://kangaeruhito.jp/

●河野通和氏の近著
・「考える人」は本を読む(角川新書)
https://www.amazon.co.jp/dp/4040821130
・言葉はこうして生き残った(ミシマ社)
https://www.amazon.co.jp/dp/4903908895/

(文責:名古屋本社・企画ソリューション部 伊藤隆)