エディット通信(2022年春分号)
■「出版不況の先に見える“可能性”~DX時代の勝ち組戦略とは~(編集プロダクションフェア2022/特別講演会<オンライン>)
皆さまへ
いつもたいへんお世話になっています。
エディットのメルマガ「エディット通信」(2022年春分号)をお送りします。
今回は,日本編集制作協会主催の「編集プロダクションフェア2022」の特別講演会の聴講レポートとなります。
もしよろしければ,ご一読いただけますと幸いです。
このメールは,エディットの社員が名刺交換またはイベント等で名刺をいただいた方に配信しております。
ご不要の場合は,お手数ですが,メールにて,ご一報ください。
出版業界は不景気と言われ続けているけれど,業界を総体的にみると,上向き傾向にあることを,文化通信社の星野渉氏より,数字を 示しながら具体的に教えていただきました。
・出版界を支えるDX時代の勝ち組戦略の紹介
・いま置かれている局面は,明治20年問題の状況に近いこと
について,興味深く聴講することができました。
ことに「明治20年問題」と言われる,和本が滅びた年に何が起こったのかを知ることが,電子書籍の向かうべき方向を見つける手がか りとなるのでは,という話は示唆に富むものでした。
いまの出版業界を支える取次・流通システムは,明治20年ごろに構築されたものでした。
そのシステムが制度疲労を起こし,成り立たなくなっています。
近ごろは,いままでの流通や取次の在り方とは異なるDX時代の成功事例が見られます。
日本の,出版社と書店をつなぐ「取次・流通システム」は,全国の独立系書店との流通網を構築した,世界的にもめずらしいものだそうです。
そのようなきめ細やかな「取次・流通システム」を成り立たせていたのは,週刊誌を中心とした雑誌でした。
しかし,その雑誌がこのインターネット時代にあって,発行部数の激減を余儀なくされ,そのしわ寄せとして,取次会社の生き残りが
厳しくなっています。
一方で,雑誌を出版することが難しくなったとしても,その手法は別のビジネスシーンで活かされています。
たとえば,企業営業のソリューションビジネスとして,元雑誌編集者たちによる制作エイジェンシーが生まれています。
紙の雑誌は,全体的に減少傾向にあるにせよ,電子コミックは堅調に上向き傾向にあり,出版科学研究所発表の「2021年(1月~12月)
の出版物販売実績」によると,前年比20.3%上昇とのことです。
ちなみに「紙+電子」のすべての販売においては,前年比の3.6%上昇になっています。
電子コミックでは,株式会社カカオピッコマによる急成長が注目されています。
スマホで読むことを想定した縦スクロールの設計が,大きな可能性を押し広げています。
それに対して,取次会社からの情報を思考停止で受け入れてしまう姿勢に対する危機感からか,取次会社を通さない出版社や書店も台 頭していることを教わりました。
星野渉氏からの紹介にあった誠心堂書店の橋口侯之介氏は「書物における明治二十年問題」として,
・「本とは何か」の答えは,和本の考え方から見えてくる
・和本そのものを復活するというのではなく,そこにある書物観を生かしてほしい
と言われています。
▼下記の記事が参考になります。
書物における明治二十年問題/橋口侯之介
https://www.ebook2forum.com/2012/08/year-20-of-meiji-as-turning-point-in-japanese-publishing-history/
橋口氏の記事からは,転換期となる明治20年と今とを重ね合わせながら,直面する問題に向き合う必要性を説かれています。
星野渉氏によるDX時代の勝ち組戦略の事例は,あくまで現時点でのものであって,その事例を追いかけることよりも,転換期にあっ て,取次会社を介さない出版社や書店の在り方を,本質的なところから考え直す必要性を感じさせるものでした。
今回もエディット・東京オフィスの塚本鈴夫が,この特別講演会のレポートを作成しております。
合わせてご覧いただければ幸いです。 https://www.edit-jp.com/report/2022-0324.html
■エディットのお薦め記事・お薦めサイト・エディット各種サイト
【エディットお薦め記事】
●株式会社カカオピッコマ
●<KODANSHAtech>「メディアが,自分で技術を持たなくていいの?」
●<kadokawa connected>働く人々の「生涯生産性」を,最高に高めるためのソリューションを提供する
●<集英社エディターズ・ラボ>
●<電子書籍読み放題サービス Yomokka>
【エディットお薦めサイト】
〇日本文藝家協会
〇日本図書教材協会・全国図書教材協議会
〇教科書協会
〇毎日ことば
〇日本編集制作協会
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