3週間ほど前になりますが,埼玉県久喜市の大日本印刷久喜工場を見学いたしました。
見学で,私が気づいたこと,感じたことをまとめさせていただきました。よろしければ,ご一読いただけますと幸いです。
11月29日13時30分に,飯田橋の東京理科大学前に約30名が集合し,貸し切りバスに乗って,埼玉県久喜市にあるDNP高機能マテリアル(大日本印刷)久喜工場に出向きました。
工場見学の前に,15時より別室にて20分ほど,印刷に関する基礎知識のレクチャーを受けました。セキュリティー管理のため,携帯電話の持ち込みが不可ということで,必要最低限の持ち物を持参する形で,2組に分かれ,大日本印刷の社員のかたの誘導のもと,大きな工場内を見学しました。
工場内は,印刷用の巨大ロール紙を印刷機に運ぶ無人ロボットが,つねに動線上を移動しています。通路をふさぐような動きをしてしまうと,作業に支障をきたします。そのため,移動は一列になって,真っ直ぐに動くように指示がありました。
ほどよい緊張感をもちながら,印刷工場の中に入ります。
オフセット機がいたるところに設置され,ものすごいスピードで印刷される光景を目の当たりにしました。印刷機から出た印刷物は,乾燥機,折り機を経たのち,丁合をして綴じられ,裁断され,雑誌・書籍に仕上がります。中綴じ用の機械と無線綴じ用の機械を間近で見ることができ,感動しました。
久喜工場は,週刊誌や月刊誌などの雑誌系印刷物に特化しているとのことです。
オートメーション化され,整備された工場内には,要所要所に作業員のかたがいらっしゃいます。
など,自動化された機械だけに任せきりにすることなく,「トラブルが起きそうなポイント」で,注意を払っていらっしゃいました。
スピーディーに仕上がっていく様子を見ていると,人間のからだの仕組みのように,緻密な作業フローが組み立てられていることに驚かされます。
工場内を1時間ほど見学したのち,印刷の基礎知識を学んだ部屋に戻って,社員のかたから挨拶がありました。
「印刷物は生き物です」
という一言がとても印象的でした。
編集プロダクションの一員である私は,編集作業を終え,校了データを版元様に納品したのち,印刷物が出来上がってくるまでのことをあまり想像したことがありませんでした。
今回,「生き物」としての印刷物が仕上がる工程を目の当たりにして,編集作業段階でも,内容に血を通わせるような作業を心がけたいと改めて考えるようになりました。