皆さまは,組版会社のオペレーターのかたに,校了間際にたくさん
の修正をお願いして,たいへん申し訳なく感じたり,また,はらは
らしたことはありませんか。
組版工程は,編集者が介在しない部分ととらえ,後の工程で大きな
しわ寄せを受けたことはありませんか。
今回の編集講座では,そのような課題や問題点を見直し,具体的に
どうしたらよいか,提案されました。
「編集者として知っておきたい戦略的DTP組版術」とでもいうべ
き手法を学ぶ機会となりました。
今回も,セミナー受講レポートをまとめさせていただきました。
よろしければ,ご一読ください。
書籍制作の全体を見通す編集者が,紙面設計に関わるとき,基本的な組版ルールを知っておく必要があります。
今回の講座は,編集者として確認しておきたいDTP(デスクトップパブリッシング)に関わる用語や注意点を整理し,デジタル組版 の特性を生かした編集作業のあり方について解説していただきました。
皆さまは,組版会社のかたに組版作業をお願いされている人が多いと思いますが,なかには、ご自身で組版作業をしながら,編集作業 をされている人もおられると思います。
私は前者ですので,組版作業は,≪餅は餅屋≫として,任せっきりでした。
しかし,任せっきりにすることで,作業がスムーズに運んでいるわけではなく,
という問題意識を抱えておりました。
とくに,作業効率を上げるためには,編集者なりに組版ルールや設定の仕方,仕組みなどを知っておくと,たいへんな仕事と思ってい たことが,デフォルトの変更ひとつで簡単に中身の変更・修正ができることになり,効率的な作業が実現します。
一方で,初動段階でフォーマット設計を確定していないと,何度も細かな修正が発生し,余計な作業を増やし、ひいてはミスを生み出 す温床を作ってきたことに気づかされます。
今回の藤本氏のお話は,編集者がDTPオペレーターに,いかに作業分担を滑らかに橋渡しできるかがポイントであることを,具体例 を交えて教えていただきました。
「知っておくべき組版前の設定」として,次の3点を挙げられていました。
この3点を行うことで,
これらのことができるようになります。
また,組版作業をする上で心掛けておきたいこととして,
の2点を挙げられていました。
努力や根性だけで作業を進めるのでなく,文字の歴史や知識,フォントの扱い方,DTPの正しい知識を持つことで,作業効率を上げ, トラブル回避の先手を打った制作ができることを教わった貴重な1時間半でした。
エディット・東京オフィスの塚本鈴夫が,この編集講座のレポートをまとめております。下記を合わせてご覧いただければ幸いです。
https://www.edit-jp.com/report/2021-0729.html