エディット通信(2022年 中秋号)

■Qubena Action 2022
「スペシャルトークセッション『一歩先の“個別最適な学び”』とは」を聴講して

皆さまへ

いつもたいへんお世話になっています。
エディットのメルマガ「エディット通信」(2022年中秋号)をお送りします。

株式会社COMPASS様が,定期的に学校現場の先生方を対象に開催されているオンラインイベント「Qubena Action」の各種セミナーを
聴講いたしました。
最後のトークセッションには,「学校の『当たり前』をやめた」の著書で有名な工藤勇一氏が登壇されました。
このトークセッションを聴講して,心を動かされたことをまとめてみました。
ご一読いただけますと幸いです。

このメールは,エディットの社員が名刺交換またはイベント等で名刺をいただいた方に配信しております。
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株式会社COMPASS「未来教育ユニット」ユニット長の木川俊哉氏の司会進行により,横浜創英中学・高校校長の工藤勇一氏,COMPASS
ファウンダーの神野元基氏との対談がありました。
この3人の方々は,工藤氏がかつて校長をされた千代田区立麹町中学校でQubenaを導入した際に,密なやりとりをされていました。
そのやりとりから出た気づきや発見は,興味深いものでした。

工藤氏のつぶやきのようなメッセージには,「え? どういうことなんだろう?」と思わせる疑問から生まれた含蓄があります。
例えば,
「Qubena(COMPASS様のアダプティブラーニング教材)を宿題にしないように教師に強く申し入れた」と言われました。
子どもたちに「こんなに宿題をしたのにどうして成績があがらないの?」と言わせては,学びのモチベーションが損なわれるからです。

工藤氏によって,麹町中の宿題が廃止されたことは大きな話題になりました。

《宿題廃止》は「宿題は何のためにするの?」という問いかけに対する回答になります。

教師の立場で宿題を出す理由は≪学力を評価するため≫と≪練習をさせるため≫の2種類ありますが,後者の《練習をさせるため》と
いうのが,生徒には大きなお世話になるのでは?というところから,宿題に対する疑問が生まれます。

「学び」とは,わからないことを自らの力で解決し,学力を身につけること、であるのに,宿題で「学び」を得ることよりも,宿題による《練習をした》という結果が優先されることに疑問が生まれてしまいます。
そして,宿題を課されないと勉強しない生徒が生まれるという副作用が出てきます。
また,理解ができないことを大人や教師のせいにしてしまう生徒が生まれる危うさもはらんでいます。

麹町中では,200人が入る大部屋で個別学習をしています。
個別学習で生徒同士が雑談しながら,学び合う姿勢が見えてきたといいます。
この授業から,自分の現状の理解度に合わせて,教材かQubenaか先生に聞くかして,自らの学び方を生徒自身に養わせてこられました。

わからない問題があれば,「わかりたい」という欲求が生まれる状況をつくること。
自分の弱点がどんなところかを理解し,どうすれば克服できるのかを把握し,行動すること。

これらを促す場こそが学校であると,麹町中の教師団は一致団結してとらえています。

授業で教師と生徒との間でしている約束は,「授業中にやりたいことをする自由はあるが,他人のやっていることを邪魔してはいけな
い」というものです。

麹町中の1年生は,いままでの小学校の《学校の在り方》に慣れていることもあり,麹町中のやり方になじむのに時間がかかるようで
す。

クラス分けしないという麹町中の生徒の集まる大教室で,1年生がいちばん個別の学びに集中するまでに時間がかかったようです。
先生方は,学ばない生徒が7か月経ってもいる中で,「勉強をしてほしい」と注意せずに,我慢するのが大変だったと言われていまし
た。
子どもたちの主体性を取り戻すために,教師団が一致団結して我慢することを,神野氏は敬服されていました。

学校運営の「当たり前」に対してアンチテーゼを提唱し,具体的に変革を実行する力強いリーダーシップを,工藤勇一氏より感じることができました。
とても有意義な1時間の対談でした。


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