エディット通信(2024年立春号)
エディット通信 2024年立春号
新学期塾教材展 セミナーレポート(その①)
皆さまへ
いつもお世話になっております。
エディットのメルマガ「エディット通信」(2024年立春号)をお送りします。
1月は、全国で塾教材展が開催されていました。
私は、東京、名古屋、岐阜の展示会に出向いて、いま塾教材として求められていること、塾経営の悩みなどを垣間見ることができました。
展示会では、教育セミナーが併催されることが多く、その内容は、塾経営者向けではありましたが、教材制作編集プロダクションにも有益なものでした。
1月は、複数の教育セミナーを聴講しましたので、複数回に分けて、ご紹介できればと思います。
今回は、学書様の展示会で開催されたセミナー聴講レポートをお届けします。
●2024年 学書様 新学期教材展示会●
日時:2024年1月26日(金) 11:00~12:30
場所:WINC AICHI 愛知県産業労働センター 9F会議室
講師:eisu group 最高執行責任者:伊藤奈緒氏
マネジメントブレインアソシエイツ代表:中土井鉄信氏
メインテーマは、「現状における大学入試及び近年の変化。それを踏まえて小学~高校までにどのような指導が必要か? 真に必要な学力とは何か?」でした。
お二人がそれぞれ40分前後話され、その後、意見交換をするという進行でした。
伊藤奈緒氏からは、「現状における大学入試及び近年の変化」というテーマで話されました。
来年度の大学入学共通テストは、ますます難化していくと予想されています。
ずっと4大問数だった「国語」は、来年から5大問となり、他教科に比べてひと際、難化するのではないかと見立てられました。
難易度の高い国語の長文を読むには、90分間集中して解くための体力・持久力が必要になります。
また、長文をより一層早く、確認に読み取り、解く力も養う必要が出てきます。
その力とは、「読解力」と「論理的思考力」です。
これらを養うには、「教科としての国語の学力」×「各教科・科目における自分の頭の中で生きて働く知識の習得」が重要になり、「論理的思考力」を身につけるためには、概念知識を伴う知識の習得と記憶が重要になります。
難化する共通テストの対策は、もはや高校から始めていては遅いと言われていたのが印象的でした。
塾は、お子さんを低学年から入塾させて、早いうちから学力の素養を身につける機会を作るチャンスでもある、と言われていました。
中土井鉄信氏は、「真に必要な学力とは?」というテーマで話されました。
学力を身につけて成果があらわれるまでには、時間を要した努力が必要になります。
時間と成果の関係は、二次関数の曲線のようなもの。
時間をかけてだんだん成果が出てくる「論理的読解力」や「学力」は、場合によっては、生徒だけの努力では挫折してしまう。
挫折してしまいそうな生徒に先生は、勇気づけを行っていくことが、重要なのだと言われました。
また、中土井氏のいう「論理的思考」とは、その思考を別の視点で客観視できる思考と定義されます。
《重たい病気にかかった患者に、医者はどう受け答えするのが、患者の安心感を生むのか》を考えるとき、
「苦しいですよね、大変ですよね。可哀想なので、一生懸命手術しますね。」というのが情動的共感。
「この患部が理由で痛みが発生します。すぐに、この原因となる患部を除去します。」というのが論理的共感。
この「論理的共感」にみる「論理的」こそが、読解力や思考においても重要になると言われています。
印象に残ったのは、塾経営者に向けた「広報」のあり方についての提案でした。
重要なのは、塾内(塾生とその保護者)に向けてのものだと言われます。
塾生に向けては、「社会のなかで違和感を感じながらどう生きていったらよいか」という人間観を、塾だよりなどで伝えていくこと。
保護者に向けては、ブログなどで講師が日々考えていることを伝え続けること。
すでに入塾している生徒や保護者を刺激する(飽きさせない)ツールの大切さを提案されていました。
編集プロダクションにおいても、クライアント様への情報発信を行うことの重要性を提起されたように感じました。
2025年の共通テストから求められる学力が増え、テストのレベルが難化するなかで、
「塾がその実情をどう受け止めるのか」
「早いうちから入塾してもらう強みをどう打ち出すのか」
が問われていると、肌で感じられた90分間のセミナーでした。
■エディットのお薦め記事
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電子コミックもスマホで読む時代。スマホ向けを意識する必要があるのでは。
●Googleが超高品質な動画生成AI「Lumiere」を発表
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●「Copilot Pro」、日本では月額3200円 Officeで使うにはMicrosoft 365のサブスクが別途必要
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WordなどでCopilotが使えるようになりました。
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