エディット通信(2025年/ 晩冬号)
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■エディット通信(2025年/ 晩冬号)
● AJECオンライン編集講座2024/10月講座
「レイアウトとデザインの基礎」を聴講して【その2】
今回は、前号でとりあげた「レイアウトとデザインの基礎」をもう一度取り上げます。
レイアウトデザインに関する知識は、編集者がデザイナーに伝えるときに大切になるものです。
前回は、構図の知識について取り上げました。
今回は、文字組の知識について紹介したいと思います。
誌面において使い分けている書体は、なにげなく使用しているわけではなく、その書体にはそれぞれの役割があります。
- 明朝体……公式文書に使われる。可読性が高く、縦組みに向いている。
- ゴシック体……データ、レポートに使われる。現代的な見せ方に向いている。
- ゴナ系ゴシック体……図案化された文字、本文には不適。駅名表示に向いている。
- 丸ゴシック体……優しさ、柔らかさを表現するのに向いている。
このように、役割を見極めて使い分けることが大切であることを教わりました。
そんなバラエティーに富んだ書体ですが、誌面として表現するときに大切なことがあります。
- 多種類の書体を同一紙面に用いすぎない
- ファミリー(ウエイト違い)を有効に活用する
- ウエイトの太い書体を小さな級数で用いない
- 見出し用の書体で本文を組むのは可読性に問題あり
というものでした。
具体例として、「『集中力』の心理学」というタイトルの紙面2種類を見比べての解説がありました。
一方は、書体を2~3種類に絞ったもの。
もう一方は9種類もの書体を多彩に使ったものでした。
見比べるとよく分かったのですが、9種類の書体を使った紙面は、バラバラ感が出てしまって落ち着きのないものでした。
やはり、ある程度書体は絞っておいた方が良いことがわかりました。
また、可読性・視認性を高める工夫として、
- 欧文フォントは和文フォントより小さく見えることを認識すること
→欧文・和文が混在する文章では、Q数を微調整すると良い - 白フチ・袋・影文字などは意図的に使用すること
→文字に飾りがついている分、ワンポイントで使うと効果的
→しかし、使いすぎるとうるさくなり、バランスが悪くなる
を上げられました。
最後に、編集者が組版会社のオペレーターの方に依頼するときに考えておくべき「組版に関する注意事項」を紹介いたします。
- 組版ルールで印象が大きく変わることに注意すること
- 半角約物・句読点のツメ処理に統一ルールをもつこと
- ジャスティファイ(右揃え・下揃え)での字間アキに注意すること
- 組み方向(縦組み・横組み)に編集意図があるかどうかを考えること
- 行間・段間に編集意図があるかどうかを考えること
というものでした。
こちらが期待する紙面を作るためのノウハウを得ることで、紙面デザインに磨きがかかるだけでなく、デザイナーとの良好な関係を築くことにもなり、たいへん貴重な情報を学ぶことのできた講座でした。
■企画ソリューション部/伊藤隆の1月の出張予定
・1月16日・17日 東京出張
・1月23日 東京出張
・1月24日 大阪出張
・1月30日・31日 東京出張
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※他の日程の兼ね合いで、ご希望に添えない場合もあるかもしれませんが、リアル面談でやりとりをできますと嬉しい限りでございます。
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