丁寧なスライドがつくられていて、スライドを眺めているだけでもなかなかおもしろい。一応、安藤さんのスライドのタイトルは、「ベストセラーの方程式」であるが、「ベストセラーになった本には、共通点がある」という意味で、「方程式」という言葉を使っているのだと思われる(つまり、この通りにやればベストセラーになるというのではなく、こういう仕掛けがあって、ベストセラーになったようだという意味だ)。
ベストセラーになる本というのは、それなりの理由があるということが、よく分かった。また、ベストセラーを知ることによって、時代と読者が何を求めているかもよく分かる。そのためには、時代の流れなども、よく理解しておくべきだと思った。
しかし、どんな本をつくるかは、出版社のカラーや編集者の志によってかなり変わってくるものと思われる。そのことは、高橋さんや浅井さんの例でよく分かる。
いずれの場合でも、ベストセラーは、狙ってできるものではないが、何にも努力しないではできないことだけは確かだということがよく分かった。