1980年入社。ちょうどプリントゴッコの時代。5年間営業をして、いろいろ回り、2年前より、広報と宣伝の担当になる。40代は、プリンターの開発に携わってきた。
今回は、理想科学工業というかつてプリントゴッコで一世を風靡したプリンターを開発販売している会社の広報誌の作り方の講演だった。
さすがは、プリンターの会社で、レジュメはカラーで、28ページの製本された冊子に仕立てになっていた。「オルフィス」という高速カラープリンターで印刷・製本されたものだった。
理想科学工業という企業は、東証一部上場会社で、大企業であり、そこの広報誌の作り方の話で、直接編集プロダクションの広報や宣伝と直接結びつくわけではないが、広報誌のあり方や営業のあり方という点では、いろいろ参考になる事があった。
特に、最近のインターネットでのPRやメルマガ、HPの展開の仕方の参考、それに営業トークなどについては参考になった。
また、企業の広報誌を制作する時にどんなことが大事かという点では、とても参考になる。われわれ編集プロダクションも、広報・宣伝の目的は、 HP制作やSNSのあり方も同じ状況ではある。
基本は、「会社の製品・サービスを認知してもらい、ファンになってもらう」ための広報誌であるが、「買って欲しい」という本音が表に出ると読者に引かれてしまう。提供する情報は、読者が興味を持てるもの、あるいは仕事に役立つものである必要がある。そして、その内容が、自分たちの事業に関係するものであればベストである。
アジェンダの6にあった、「企業が制作会社に求めること」の中に、制作会社に対して、@企業のことを深く理解しようとする姿勢、A客観的な視点、B企業を俯瞰して見る視点(トータル的な提案力)、C幅広い知識とアドバイスを挙げているが、企業が自社のPR詩を作る時は、得てして手前勝手になりがちなのを自戒した言葉でもあると思った。
版元の単行本、教材の作成とは違って、企業のPR誌の制作には、また違ったノウハウが必要である。
現在エディットの広報活動は、営業訪問と、編集担当者による版元の編集担当者とのコミュニケーションが主だが、この他に、エディットのHPや、Facebook、TwitterなどのSNSでの情報提供のあり方が課題になると思われるが、その時の参考になる講演だったと思う。
参考までに、理想科学工業のHPは、こちら(http://www.riso.co.jp/ )だが、その中に「知る・学ぶ」というコーナーがある。そこにいろいろな情報提供があり、『理想の詩』のバックナンバーなどもあるので、ぜひ覗いて見て欲しい。